「営業を増やしたいけど、採用がうまくいかない」「1人雇うだけで、いったいいくらかかるのか」——中小企業の経営者なら、一度は頭を抱えたことがあるのではないでしょうか。
帝国データバンクの調査(2025年1月)によると、正社員が「不足」と感じている企業の割合は53.4%。コロナ禍以降で最も高い水準に達しています。さらに、2024年には人手不足が原因の倒産が342件と過去最多を更新しました。
営業人材の確保は年々厳しくなっている。これは紛れもない事実です。ただ、「人を雇う」以外にも、新規開拓のやり方はあります。この記事では、営業マン1人にかかる本当のコストを分解しながら、もうひとつの選択肢である「フォームDM営業」との費用対効果を比較してみます。
営業マン1人を雇うと年間コストはいくらかかるのか
「月給30万円の営業マンを1人雇う」と聞くと、年間360万円のイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし、実際には給与の1.5〜2倍のコストが会社にはかかっています。
月給30万円の営業マンを例に、内訳を見てみましょう。
給与・賞与:月給30万円×12ヶ月+賞与4ヶ月分=480万円
ここに社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)の会社負担分が加わります。一般的に給与の約15%とされており、年間で約72万円。
さらに、見落としがちなのが以下のコストです。
通勤手当:月1.5万円×12ヶ月=18万円 営業交通費・出張費:月2万円×12ヶ月=24万円 PC・携帯・備品:年間約12万円 採用コスト(按分):営業職の中途採用単価は平均46〜103万円(キャリアデザインセンター調査・就職白書2020)
すべてを合算すると、営業マン1人あたりの年間コストはおおよそ550〜650万円。月額に直すと約46〜54万円です。TKC全国会のデータでも、手取り月25万円の社員の実質人件費は月50万円程度と試算されています。
しかも、採用してすぐに成果が出るわけではありません。教育期間を含めれば、投資回収までに半年〜1年はかかると見ておくべきでしょう。営業マン不足で悩む経営者の方は、まずこちらの記事もご覧ください。
中小企業が直面している営業人材の採用コスト問題
Sansanが2025年8月に実施した「中小企業における営業の人手不足調査」では、営業人員の増員に課題を感じている企業のうち、49.0%が「採用が困難」、**40.5%が「給与・人件費の高騰で採用枠を広げられない」**と回答しています。
また、中小企業庁の2025年版中小企業白書でも、採用コストが5年前と比べて「増加した」と回答した事業者が約7割にのぼりました。中小企業の半数以上は年間の中途採用費用が49万円以下(エン・ジャパン調査)という現実を考えると、1人あたり100万円近い採用コストは大きな負担です。
つまり、「人を雇いたいけど採用できない」「採用できても維持コストが重い」——このジレンマは、もはや一部の企業の問題ではなく、中小企業全体の構造的な課題になっています。
フォームDM営業という選択肢のコスト構造
では、営業マンを雇う代わりに、お問い合わせフォームへのDM営業を活用した場合、コストはどうなるでしょうか。
フォームDM営業とは、企業のWebサイトにあるお問い合わせフォームを通じて営業メッセージを送る手法です。テレアポと比較してスタッフの精神的負荷が低く、メールDMよりも開封・閲覧率が高いのが特徴です。返信率は一般的に0.2〜0.6%とされており、フォーム営業AIツールの比較についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
具体的なコスト感を見てみましょう。たとえばIZANAGIのプリペイドプランの場合、以下のような料金体系です。
10,000件送信:10万円(1通あたり10円) 50,000件送信:25万円(1通あたり5円) 200,000件送信:35万円(1通あたり1.75円)
仮に5万件のフォームDMを送信し、返信率0.3%で計算すると、150件のリアクションが得られます。この150件すべてが即受注になるわけではありませんが、「興味を持った企業からの問い合わせ」が150件届くというのは、営業マン1人が何ヶ月もかけてテレアポや飛び込みをした成果に匹敵します。
しかもコストは25万円。営業マンの月額コスト(約50万円)の半分です。
営業マン1人のコストで、フォームDMなら何件アプローチできるか
ここで、わかりやすくシミュレーションしてみます。
営業マン1人の年間コスト:約600万円
この600万円をフォームDM営業に充てた場合(1通5円で計算):
年間120万件の企業にアプローチ可能
もちろん、フォームDM営業はあくまで「アポ取り」の部分を担うものであり、商談・クロージングは人の手が必要です。ただ、営業活動の中で最も時間と労力がかかる「新規リードの獲得」を自動化できるのは、限られた人員で戦う中小企業にとって大きなメリットです。
実際に、株式会社カイリキの小林代表は、従来の郵送DM(1通約500円)からフォームDM営業に切り替えることで、コストを劇的に削減しながらABテストで最適な訴求を検証する体制を構築しています。
「人を雇うか、仕組みで回すか」は二者択一ではない
ここまで読んで「じゃあ営業マンは不要なのか」と思われるかもしれませんが、そうではありません。フォームDM営業が得意なのは「大量のターゲットに低コストで一斉にアプローチすること」です。一方で、商談の場で信頼関係を築き、契約を取ってくるのはやはり「人」にしかできない仕事です。
理想的なのは、フォームDM営業で新規リードを獲得し、社内の営業担当がクロージングに集中する体制です。つまり、「アポ取りはシステムに任せて、商談から入るスタイル」。営業チームが疲弊するテレアポや飛び込みから解放されれば、少人数でも効率的に売上を伸ばすことができます。
広告費高騰時代における中小企業の新規顧客獲得法についても、こちらで解説しています。
まとめ:営業コストの「見える化」から始めよう
営業マン1人を雇い、維持するには年間約600万円。採用難と人件費高騰が続く中で、この投資判断はますます難しくなっています。
フォームDM営業は、その600万円の一部を「仕組みによる新規開拓」に振り替えるという選択肢です。自社の営業コストを一度分解してみると、「人に任せるべき領域」と「仕組み化できる領域」が見えてくるはずです。
まずは小さく試してみて、自社の商材やターゲットでどれくらいの反響が得られるか確かめてみてはいかがでしょうか。
お問合せフォーム自動営業にご興味をお持ちの方は、お気軽にお問合せください
