不動産会社は全国に何社あるのか|国交省の13.4万と、リストハブの20.6万

不動産会社に新しいサービスを売りたい。そう考えたとき、まず知りたいのは「何社に声をかけられるのか」と「どうやって届けるのか」の2つです。

電話は繋がるまでに時間がかかり、メールアドレスは公開されていないことが多い。残る手は、会社のホームページにある問い合わせフォームです。ただ、フォームがある不動産会社はどれくらいあるのか、数えた資料が見当たりませんでした。

そこで、国土交通省の公表数字と、リストハブに収録されている不動産会社の件数(2026年10月12日の集計)を使って、数と割合を調べました。この記事の数字は、特に断りがなければこの2つが出どころです。

この記事の結論

・宅建業者は全国で133,727業者(国土交通省・2026年3月末)。リストハブでは、管理会社や貸事務所を含めて205,758件を収録している

・お問い合わせフォームのURLが分かる会社は50.8%(104,563件)。メールアドレスが分かる会社は19.8%(40,717件)で、フォームのほうが2.5倍多い

・賃貸・管理の会社は77.3%でフォームのURLが分かる。売買・仲介は46.6%。どちらを狙うかで、フォーム営業の向き不向きが変わる

主な読者は、不動産会社に売りたい側(物件撮影、ポータル広告、業務ソフト、リフォーム、清掃など)を想定しています。不動産会社の側で法人の開拓を考えている方向けの話も、4つ目の見出しで短く触れます。

不動産会社は全国に何社あるのか|国交省の13.4万と、リストハブの20.6万

不動産会社は全国に何社あるのか|国交省の13.4万と、リストハブの20.6万

宅地建物取引業を営むには免許が要るので、国土交通省が業者数を毎年まとめています。令和8年10月2日に発表された令和7年度の調査結果では、2026年3月末の宅地建物取引業者は133,727業者でした。

区分業者数(2026年3月末)
全体133,727
大臣免許(2つ以上の都道府県に事務所)3,238
知事免許130,489
うち法人121,747
うち個人11,980

出典:国土交通省「令和7年度宅地建物取引業法の施行状況調査結果について」(報道発表資料PDF)

前の年度末は132,291業者だったので、1年で1,436業者増えています。調査結果の見出しにあるとおり、12年連続の増加です。

個人の業者は年々減っていて、法人が増えています。個人の12,389(前年)が11,980(今年)になり、法人は119,902から121,747になりました。営業先として見るなら、会社として窓口を持っている法人が約12.2万、と読めます。

一方、リストハブの「不動産」には205,758件が入っています。国交省の数字より7万件ほど多い理由は、数え方が違うからです。リストハブの内訳は次のとおりです。

細かい業種件数
不動産(売買・仲介)173,351
不動産(賃貸・管理)14,261
シェアオフィス・貸事務所8,000
賃貸(住まい)7,129

出典:リストハブ「全国の不動産一覧」(2026年10月12日集計)

リストハブの「不動産」は、免許番号の有無ではなく事業内容で分けた件数です。そのため、貸事務所や、移住体験住宅のように施設単位で載っている先も含みます。宅建免許を持つ会社だけに絞りたいときは、国交省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで免許番号を確かめられます。

ここで数の目安をまとめます。売り込める母数は、免許を持つ会社に限れば約13.4万、貸事務所や管理も含めれば約20.6万です。小さな会社も多いので、全部に送るというより、条件で切って数千〜数万件を狙う場面がほとんどになります。

フォームのURLが分かる会社は何割か|50.8%、メールは19.8%

フォームのURLが分かる会社は何割か|50.8%、メールは19.8%

同じ205,758件について、連絡手段がどれだけ分かるかを見ると次のようになります。

項目割合件数
電話番号97.0%199,642
ホームページ60.8%125,094
問い合わせフォーム50.8%104,563
メールアドレス19.8%40,717
メールとフォームの両方17.0%(計算値)34,952

出典:リストハブ(2026年10月12日集計)。最後の行の割合は34,952÷205,758で当記事が計算

メールアドレスが分かる会社は5社に1社です。フォームが確認できる会社は2社に1社強。ホームページを持つ会社の8割以上がフォームを置いている計算になります(104,563÷125,094で83.6%、当記事の計算)。

これを組み合わせると、届き方は4つに分かれます。

届く手段件数全体に占める割合
フォームのみ(メールは分からない)69,61133.8%
メールとフォームの両方34,95217.0%
メールのみ(フォームは確認できない)5,7652.8%
どちらも分からない(電話・郵送向き)95,43046.4%

※リストハブの3つの件数(メール40,717/フォーム104,563/両方34,952)から当記事が算出。件数の合計は205,758

見てほしいのは最初の行です。メールアドレスが分からず、フォームだけが分かる会社が約6.96万件あります。メール営業のリストでは最初から外れてしまう層です。フォーム営業なら、ここに届きます。

会社ページのほうでも同じ傾向でした。IZANAMI で大手不動産ポータルの会社ページを15社ぶん調べたところ、電話番号と代表者名は15社すべてに載っていた一方、メールアドレスが載っていた会社は0社でした。ホームページは10社。会社ページ上のメールは、そもそもあてにできません。

収集の元データを探している場合は、IZANAMI の不動産系の記事が参考になります。たとえば全日本不動産協会の会員検索から代表者名付きのリストを作る方法(43,062社を実測)、HOME4Uからメールアドレス付きのリストを作る方法、ハトマークサイトの不動産業者を調べる方法、宅建業者検索システムの収集があります。リストの作り方はそちらに任せ、この記事では作ったあとの動かし方を扱います。

売買・仲介と賃貸・管理で、フォームの持ち方がこれだけ違う

売買・仲介と賃貸・管理で、フォームの持ち方がこれだけ違う

全体の50.8%という数字は、実は2つの業態を混ぜた平均です。リストハブの2つの細かい業種を並べると、はっきり差が出ます。

項目不動産(売買・仲介)173,351件不動産(賃貸・管理)14,261件
電話番号99.0%94.6%
ホームページ56.2%83.2%
問い合わせフォーム46.6%(80,854件)77.3%(11,030件)
メールアドレス19.7%(34,157件)19.6%(2,790件)
代表者名が分かる76.8%13.3%

出典:リストハブの各業種ページ(売買・仲介/賃貸・管理、2026年10月12日集計)

メールアドレスが分かる割合は、どちらもほぼ同じ約2割です。違いはフォームで、賃貸・管理は4社中3社強がフォームを持っています。ホームページを持つ会社の割合も83.2%と高く、入居希望者やオーナーからの問い合わせをウェブで受ける前提の会社が多いのだと思います。

代表者名は逆の傾向です。売買・仲介は76.8%で分かるのに対し、賃貸・管理は13.3%しか分かりません。「代表者様宛て」と書いて送りたい場合は、売買・仲介のほうが宛名を合わせやすいことになります。

このことから、狙い方を2通りに分けられます。

  • 賃貸・管理の会社に売る:管理物件の清掃、入居者向けの設備、退去時の原状回復、管理業務の効率化ソフトなど。母数は約1.4万件ですが、フォームがあるのは約1.1万件で、約8割に届く
  • 売買・仲介の会社に売る:物件撮影、ポータル掲載の運用、集客広告、査定の問い合わせ対応など。母数は約17.3万件と大きく、フォームがあるのは約8.1万件。地域や条件で切ってから使う

都道府県別のフォーム保有率

地域でも差があります。件数の多い都道府県と、地方の例をいくつか並べました(不動産全体)。

都道府県件数フォームありメールあり
東京都42,04222,576(53.7%)9,245(22.0%)
大阪府21,52412,063(56.0%)4,474(20.8%)
愛知県11,4045,262(46.1%)2,124(18.6%)
北海道7,7164,206(54.5%)1,793(23.2%)
福岡県7,6614,084(53.3%)1,459(19.0%)
広島県3,3531,599(47.7%)624(18.6%)
宮城県2,4971,300(52.1%)454(18.2%)

出典:リストハブの都道府県ページ(東京都ほか、2026年10月12日集計)

どの都道府県も、フォームのほうがメールより2倍以上多く確認できます。47都道府県すべてを見たわけではありませんが、この7つでは例外がありませんでした。

誰に何を送るか|売り込む側と、法人を開拓したい不動産会社の場合

誰に何を送るか|売り込む側と、法人を開拓したい不動産会社の場合

不動産会社に売りたい側の文面

不動産会社のホームページにある問い合わせフォームは、本来は物件の問い合わせや来店予約、査定の依頼のために置かれています。そこに営業の連絡が届くので、最初の1行で「物件の問い合わせではない」ことが伝わらないと、担当者が内容を開いたあとに閉じてしまいます。

文面の組み立ては、次の順番がおすすめです。

  1. 誰が、何の件で連絡したか(物件の問い合わせではない旨を含む)
  2. その会社に関係する理由(例:賃貸管理をしている、◯◯市で売買仲介をしている)
  3. 提案の中身を1つだけ(料金や事例まで広げない)
  4. 次の一歩を軽くする(資料のURL、10分の電話の希望日など)

たとえば、賃貸管理会社に空室の撮影を売り込む場合は、こんな具合です。

賃貸管理のご担当者様
物件のお問い合わせではなく、空室写真の撮影サービスのご案内です。
◯◯市で賃貸管理をされていると拝見し、ご連絡しました。当社は、退去後の空室を撮影し、翌営業日に掲載用データをお渡ししています。撮影例はこちらのURLで見られます(URL)。
ご関心がなければ、このメッセージは破棄してください。

言い回しや分量の調整は、フォーム営業の文面テンプレートの記事に書きました。不動産向けに変えるのは、上の1行目と2行目の部分だけです。

フォームの中に「営業目的の連絡はご遠慮ください」といった注意書きが付いている会社もあります。その場合は送らないのが無難で、IZANAGI では、テナントごとにNGワードを登録し、該当する会社を送信から外せます。「違法ではないか」「クレームが来たらどうするか」は、違法かどうかの整理とクレーム対応の記事(続編)にまとめています。

不動産会社が、法人の取引先を増やしたい場合

不動産会社側が、事業用物件の仲介や管理の受託、買取の相談先を増やしたい場合も、同じ考え方で動けます。相手は製造業、飲食店、クリニックなど、物件が要りそうな業種の会社です。

この場合は、相手の業種ごとにリストと文面を分けるのが基本です。業種別の進め方は製造業、清掃業など、すでに書いた記事が参考になります。リストの質で結果が決まる点はフォーム営業はリストの質で決まるで説明しています。

送る前に決める3つのことと、IZANAGIでの進め方

送る前に決める3つのことと、IZANAGIでの進め方

数が分かったところで、実際に送る前に決めておくことは3つです。

  1. どの業態に送るか:賃貸・管理(フォーム77.3%)なのか、売買・仲介(46.6%)なのか。商品が合う側を先に決めます
  2. どの地域から始めるか:全国一斉ではなく、東京都(フォームあり22,576件)のように大きい地域、または自社が対応できる地域から。一度に動かす件数が多いと、返信への対応が追いつきません
  3. いつ送るか:送信する時間帯は送信時間帯の記事で考え方をまとめています。

送るリストは、リストハブの「フォームあり」で絞った件数から始められます。たとえば全国の不動産でフォームがあるのは104,563件、東京都なら22,576件です。件数と、納品CSVのプレビューはリストハブの不動産ページで無料で見られます。自分でリストを作りたい方は、IZANAMI が収集に使えます。

フォームの数が多いので、1社ずつ開いて入力していると、数百件で手が止まります。IZANAGI は、会社のホームページからお問い合わせフォームを自動で探し出し、会社名や本文を入力して送信までを進めます。メールアドレスが分からない会社でも、フォームから届けられます。

不動産会社に新しく売り込むときは、「フォームがある約5割」「フォームだけで届く約7万件」という数字を出発点にしてください。業態と地域を決めて、まず数十件から動かすと、どの文面に反応があるかが早くつかめます。IZANAGI の詳しい内容は izanagi-ai.com をご覧ください。

よくある質問

Q1. 不動産会社は全国に何社ありますか?

国土交通省の調査では、令和7年度末(2026年3月末)の宅地建物取引業者は133,727業者です。法人が121,747、個人が11,980です。リストハブには、管理会社や貸事務所なども含めて205,758件が収録されています(2026年10月12日の集計)。

Q2. 不動産会社のうち、問い合わせフォームがある会社はどれくらいですか?

リストハブの集計(2026年10月12日)では、フォームのURLが分かる会社が50.8%(104,563件)です。不動産(売買・仲介)は46.6%、不動産(賃貸・管理)は77.3%と、業態で大きく違います。

Q3. メールアドレスがなくてもフォーム営業はできますか?

できます。メールアドレスが分かるのは19.8%ですが、フォームがあってメールが分からない会社が約6.96万件あります。メールだけでは届かない層に、フォームなら届きます。

Q4. 営業お断りと書かれたフォームには送ってもよいですか?

送らないのが基本です。フォームの注意書きに「営業目的はご遠慮ください」とある会社は、NGワードに入れて除外します。IZANAGIでは、テナントごとに除外したい文言を登録できます。

Q5. 不動産会社に営業メッセージを送ると違法になりますか?

法人宛ての問い合わせフォームへの営業は、送る内容と運用によって判断が変わります。詳しくは「違法?」の記事で整理しています。

Q6. いつ送ればよいですか?

時間帯の考え方は「送信時間帯」の記事にまとめています。

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