フォーム営業は、会社のホームページにある「お問い合わせフォーム」に営業メッセージを入れて送る手法です。やり方の前に、ひとつ当たり前のことがあります。お問い合わせフォームがない会社には、送れません。
電話番号と会社名だけのリストをIZANAGIに取り込んでも、フォームの場所が分からなければ、その会社は送信の対象になりません。そこで、最初からフォームのある会社だけでリストを作っておけば、取り込んだあとの手間が減ります。
この記事では、フォームのある会社だけの営業リストを作る方法を、手順の順番に説明します。「誰に送るか」の考え方は別の記事に書いたので、ここでは「どう集めて、どう絞って、どう取り込むか」に絞ります。
この記事で分かること
・フォームのある会社に絞ったほうがよい理由と、その数
・リストを作る3つの道(自分で集める/買う/手持ちを使う)と、状況別の選び方
・リストハブとIZANAMIで「フォームあり」に絞る具体的な手順
・IZANAGIに取り込んだ直後に、送る前の成功率を確かめる見方
フォームのある会社だけに絞る理由

営業リストというと、電話番号やメールアドレスを思い浮かべる方が多いと思います。フォーム営業では、この2つより「お問い合わせフォームのURL」が大事な項目になります。
数字で見ると、理由がはっきりします。リストハブの2026年10月12日の集計では、全国の企業・店舗287万件のうち、問い合わせフォームを確認できるのは1,670,390件です。このうちメールアドレスも分かる会社は399,725件(23.9%)です。残りの約127万件は、メールアドレスが公開されておらず、フォームから送るしか届ける手がありません。メールアドレスだけで営業リストを組むと、この会社の大半を取りこぼします。
この需要は、IZANAMIに届いたお問い合わせにも表れています。2022年11月から2026年9月までの1,235件を分類したところ、「欲しい項目」としてお問い合わせフォームのURLを挙げた方が約23%いました。メール・電話・住所・企業URL(いずれも約47%)に比べると少ないものの、4人に1人近くがフォームURLを求めていたことになります。
フォームのある会社に絞るメリットは、次の3つです。
- 送れない会社が、最初からリストに入らない。取り込み後に「フォームなし」で弾かれる行が減ります
- メールアドレスが公開されていない会社にも届く
- 送る件数の見通しが立つ。フォームありで絞った件数が、そのまま送信できる上限の目安になります
なお、誰に送るかを決める手順(業種ではなく課題で絞る、規模の目安など)は、フォーム営業はリストの質で決まる|反応率を上げるターゲット設計の考え方で説明しています。この記事は、その条件が決まったあとの作業です。
リストを作る3つの道|あなたの状況で選ぶ

フォームのある会社のリストを手に入れる方法は、大きく分けて3つあります。
- 自分で集める:収集ツール IZANAMI で、条件に合う会社を集めます
- 買う:リストハブで、地域と業種を選んで、必要な件数だけCSVで買います
- 手持ちのリストを使う:既存の顧客リストや名刺のリストを IZANAGI に取り込み、フォームを探してもらいます
どれを選ぶかは、次の表で決められます。
| あなたの状況 | 向いている道 | 理由 |
|---|---|---|
| 今回の1回分だけ欲しい。まず件数と中身を確認したい | リストハブで買う | 地域と業種を選ぶと、その場で件数が出ます。納品CSVのプレビューも無料で見られます |
| 毎月、新しい会社に送り続けたい | IZANAMIで集める | 差分モードで、前回の収集から新しく掲載された会社だけを集められます |
| 集めたい業種が、公的名簿やポータルサイトなど特定のサイトにある | IZANAMIで集める | サイト単位で収集できるので、ほかにない名簿が作れます |
| すでに顧客・見込み客のリストがある | 手持ちを取り込む | フォームの場所だけIZANAGIが補います |
| これから始めるので、まず試したい | リストハブで少なめに買い、IZANAGIに取り込む | 数百件から動かして、反応を見てから増やせます |
手作業でGoogleから探す方法もあります。ただし、IZANAMIの「フォーム営業の成果はリストで決まる」では、1件ずつ企業サイトを開いてフォームのURLを探すと、1件3〜5分、100件で5〜8時間かかると見積もっています。数十件のテストならよいですが、数百件を超えたら道具に任せるほうが早いです。
手順|「フォームあり」で絞って取り込むまで

ここからは、実際の画面で何を選ぶかを順に書きます。
手順1:地域・業種・件数の目安を決める
最初に、送りたい地域と業種を決めて、件数の目安を持ちます。最初の1回は、500〜1,000件程度に分けて始めると、あとで文面や条件の違いを比べられます。比べ方は 送信時間帯と配信設計 の記事に書いています。
手順2:「フォームあり」の条件で件数を出す
リストハブの場合。トップの検索で、エリアと業種を選びます。次の見積り画面に、「問合せフォームオプション」があり、次の3つから選べます。
- 不要
- 付ける(なしのリストも含む)
- フォームがある行だけにする
フォーム営業のリストなら、「フォームがある行だけにする」を選びます。選ぶと、件数と納品CSVのプレビューが画面に出ます。プレビューは先頭10件を、実際の納品と同じ列の並びで見せてくれます。連絡先など一部は伏字ですが、どんな列が入るかは確認できます。
エリアと業種の組み合わせをいちいち選ぶのが面倒なら、問い合わせフォーム付きの全国一覧ページから入る方法があります。このページは、最初から「フォームあり」で絞り込んだ状態で、件数・電話番号がある割合・業種別の内訳などを表示します。2026年10月12日の時点で、電話番号があるのは96.1%、ホームページがあるのは99.2%です。
同じ店が複数の行に載っていることもあります。見積り画面の「重複をまとめる」で、同一店舗(店名と電話)のほか、電話番号、メールアドレス、フォームURL、FAXが同じ行をまとめるかどうかを選べます。フォームURLが同じ行をまとめておくと、同じフォームに2回送る心配が減ります。
IZANAMIの場合。IZANAMIは、収集ツールとして条件を指定して会社を集め、そのデータを蓄えます。データを検索するときの条件に、問い合わせフォームのURLがある会社だけに絞るものがあります。集めた会社の業種・エリア・従業員数・資本金などの条件と組み合わせて、フォームのある会社だけの一覧を作れます。
手順3:フォームのない会社の扱いを決める
フォームがない会社が混ざるリストは、取り込んだあとに「フォームなし」と判定されます。それ自体は問題ありませんが、「送れる件数」と「リストの件数」にずれが出ます。
先に「フォームあり」で絞っておくと、リストの件数と送れる件数が近くなります。数が合わないときは、送る前の確認画面(次の章)で内訳を見ます。
手順4:IZANAGIに取り込む
CSVを持っている場合は、IZANAGIの取り込み画面からアップロードします。IZANAMIに蓄えたデータは、IZANAGIの取り込み画面から、同じ条件を指定して取り込めます。リストの中に会社名とホームページのURLの列があれば、フォームの列が空の会社でも、IZANAGIがホームページからお問い合わせフォームを探します。仕組みは お問い合わせフォームをAIが自動検出します のページで紹介しています。
手持ちの顧客リストを使うときは、ホームページURLの列を入れておくのが、いちばん効く下準備です。
例:件数がどう変わるか
リストハブの全国一覧ページ(2026年10月12日の集計)で、フォームありの件数を地域と業種で見ると、規模の違いがつかめます。
- 全国のフォームあり:1,670,390件
- 北海道のフォームあり:78,859件、東京都のフォームあり:264,246件
- 業種別(フォームあり):小売店・ショップ 159,773件、建設・工事・リフォーム 147,323件、飲食店 129,617件、製造業 123,596件、不動産 104,563件
地域と業種を掛け合わせると、件数は大きく下がります。最初のテストは、500〜1,000件に収まるところまで絞って始めるのがちょうどよいです。件数は毎日の集計で変わるので、実際の数字は検索画面で確認してください。
よくある行き違い
リストを作る段階で起きやすい行き違いを3つ挙げます。
- 1つのフォームに複数の会社が載っている。グループ会社やチェーン店は、窓口のフォームが共通なことがあります。フォームURLでの重複まとめをオンにして、同じ窓口に何度も送らないようにします
- 古いリストを使い回す。サイトのリニューアルでフォームのURLが変わることがあります。作成から時間が経ったリストは、取り込み後の予測で「フォームなし」が増えていないかを見ます
- 項目を欲張りすぎる。フォーム営業の必須項目は、会社名とフォームURLです。代表者名や売上高は、あれば文面を出し分けられますが、なくても送れます
取り込んだ直後に、送る前の成功率を確かめる

リストができたら、すぐ送り始める前に、取り込み直後の画面を見てください。IZANAGIには、リストを取り込んだ時点で「この取り込みの予測」というカードが出ます。取り込みごとに、あとから見返すこともできます。
カードには、次のことが出ます。
- 成功率(実績):取り込んだ会社を、中央の台帳(各社の最新の送信結果)と照合した結果です。「全体(手動を含む)」「全体(自動のみ)」のほか、「フォームがあるものだけ」の成功率も出ます。フォームがあるものだけの成功率は、成功を、成功と失敗の合計で割ったものです
- 内訳(社数):送信成功(自動・手動)、送信失敗(自動・手動)、フォームなし、NGワード、不明に分かれて、会社の数が出ます
- 不明:過去に送った結果がまだ台帳にない会社です。率の計算には入りません。赤い文字で出るので、すぐ分かります
- 見積もり(参考):実績ではなく、フォームの種類・業種・サイトの置き場所が似た会社の送信結果から出した目安です。「実績ではありません」と表示されます
見方のコツは3つです。
1つめ。「不明」が多いリストは、はじめて送る会社が多いリストです。最初は数百件に区切って送り、結果を見てから増やします。
2つめ。「フォームがあるものだけ」の成功率を、実際に送れる件数の目安にします。成功と失敗の結果が出ている会社だけで計算した率なので、「送れるはずのフォーム」に限った現実的な見込みです。
3つめ。「フォームなし」「NGワード」の数を確認します。NGワードは、フォームの注意書きに営業お断りの文言がある会社です。無理に送らず、リストから外します。クレームを避ける考え方は フォーム営業は違法?クレームを防ぐ3つの運用ルール と クレームが怖い?リスクと対策 にまとめています。
この画面があると、「どのリストなら、どれくらい送れるのか」が、送り始める前に分かります。複数のリストを用意して比べるときも、取り込みごとの予測を見返せば、どのリストを先に使うか決められます。
送る前のチェックリストと、次に読む記事

リストを取り込んだら、送り始める前に、次の項目を確認します。
- 全件が「フォームあり」で絞られているか。件数が想定と大きくずれていないか
- 会社名とホームページURLの列が入っているか
- 同じフォームURLの会社が重複していないか。過去に送った会社が混ざっていないか
- 営業お断りの会社を、NGワードと拒否リストで外せているか
- 最初は500〜1,000件に分けて、結果を比べる計画があるか
送る段階の考え方は、目的別に次の記事を使ってください。
- 文面を決める:反応が取れるフォーム営業の文面テンプレート
- 送る時間を決める:送信時間帯と配信設計の最適解
- 返信が来たあと:返信が来たらどうする?商談につなげる追客の手順
- ツールを選ぶ:フォーム営業ツール比較|自動化・代行の違い
まとめ|リストづくりは、送る前に勝負が決まる

フォーム営業のリストで見るべき項目は、お問い合わせフォームのURLです。ここが空の会社は、送る対象になりません。
作り方は3通りあります。1回分だけならリストハブで「フォームがある行だけにする」を選んで買う。継続して新しい会社に送るならIZANAMIで集める。手持ちのリストがあればIZANAGIに取り込んでフォームを探してもらう。どの道でも、取り込んだ直後の「この取り込みの予測」で、送る前に件数と成功率を確かめてから動けます。
リストの作り方で迷ったら、まず地域と業種を1つずつ決めて、リストハブで件数を見るところから始めてみてください。
よくある質問
Q1. フォーム営業のリストには、何の項目が最低限必要ですか?
会社名と、お問い合わせフォームのURLです。会社のホームページURLがあれば、IZANAGI がホームページからフォームを探せます。電話番号やメールアドレスは、フォームから送れなかった会社へ別の方法で連絡するときに使います。
Q2. メールアドレスが分からない会社にも、フォーム営業は使えますか?
使えます。リストハブの2026年10月12日の集計では、全国の企業・店舗287万件のうち問い合わせフォームを確認できるのは約167万件で、そのうちメールアドレスも分かるのは約40万件(23.9%)です。残りの約127万件は、メールでは届かず、フォームなら届きます。
Q3. 手持ちの顧客リストにフォームのURLがありません。どうすればよいですか?
会社名とホームページURLの列があれば、IZANAGI に取り込むだけでフォームを探せます。詳しくは「お問い合わせフォームをAIが自動検出します」のページに書いています。
Q4. リストを買う場合と、ツールで集める場合は、どちらがよいですか?
今回の1回分だけ欲しいなら買うほう、毎月新しい会社に送り続けるなら集めるほうが向いています。本文の「あなたの状況で選ぶ」の表を見てください。
Q5. 営業お断りと書かれたフォームにも送ってよいですか?
送らないのが基本です。注意書きに「営業目的のご連絡はご遠慮ください」とある会社は、NGワードに登録して除外します。考え方は「違法?」「クレーム」の記事にまとめています。
Q6. 送る前に、成功率を知る方法はありますか?
IZANAGI は、リストを取り込んだ直後に「この取り込みの予測」を表示します。過去に送った結果が残っている会社の分は、実績の成功率として出ます。
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